予防接種の
ご案内
予防接種は免疫を作り出し、病気になりにくくするためのものです。妊婦さんが感染するとお母さんの症状が重症化するもの、お腹の赤ちゃんに感染し流産・早産、障がいといったリスクが高くなるものがあります。しかし、妊娠中に生ワクチンの接種はできません。生ワクチンで予防できる感染症においては、妊娠前に免疫をつけておくことがなによりも重要です。
そのため当クリニックでは、妊娠を考えている女性だけではなく、将来妊娠を控えるお子様にも接種を推奨しています。
ご予約について
事前予約制となります。クリニックまで直接お電話にてご予約ください。
*未成年者のワクチン接種には保護者の同意が必要となります。
*接種日当日に保護者と共にご来院いただくか、問診票に保護者のサインが必須となります。サインがない場合はお断りさせていただきますのでご注意ください。
*原則、接種日の変更以外のキャンセルはお断りさせていただきます。ご予約をお取りいただく際はご注意ください。
子宮頸がん(HPV)ワクチン
子宮頸がんとはヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスが長期にわたり感染することでがんになります。HPVは性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染し、日本では20代から増え始め、毎年約1万1000人の女性が子宮頸がんと診断されています(※)。そのため子宮頸がんに対しては子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の接種と、子宮がん検診を受けることが推奨されています。
※厚生労働省「ヒトパピローマウイルス感染症とは」より
○ワクチンの効果
子宮頸がんの発生に関わるHPVと呼ばれるウイルスが長期にわたり感染することがんになると考えられています。子宮頸がんワクチンはがんを起こしやすいタイプ(HPV16型、18型)からの感染を防ぎ、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぐと言われています。
○起こりうるリスク
ワクチン接種後に、接種部位の痛みや腫れ、赤身などが起こる場合があります。また、まれに重い症状がおこる場合があります。予防接種を受ける際は、ワクチンの有効性とリスクを十分に理解したうえでご判断ください。
○ワクチンの種類
シルガード®9
<1回目の接種を15歳までに受ける場合>
1回目の接種から6か月後に2回目の接種をします。
<1回目の接種を15歳になってから受ける場合>
1回目の接種から2か月後に2回目、2回目の接種から4か月後に3回目を接種します。
この間隔で接種できない場合は、1回目と2回目は最低1か月、2回目と3回目は最低3か月の間隔を開けて接種します。
○接種対象(公費)
小学6年生~高校1年生相当年齢の女子
ご予約方法 |
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お電話にて直接ご予約ください。 <注意事項> ・未成年者のワクチン接種には保護者の同意が必要となります。 ・接種日当日に保護者と共にご来院いただくか、問診票に保護者のサインが必須となります。 サインがない場合はお断りさせていただきますのでご注意ください。 ・原則、接種日の変更以外のキャンセルはお断りさせていただきます。ご予約をお取りいただく際はご注意ください。 |
キャッチアップ接種のご案内 |
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定期接種の機会を失った方に対するキャッチアップ接種として、以下に当てはまる方は公費接種が可能です。 <対象者> 1997年4月2日~2008年4月1日生まれで、本ワクチン接種を3回完了していない方 ※接種対象期間:2022年4月1日から2025年3月31日 |
百日咳
百日咳菌による感染症で、大人が感染しても咳が長引くだけで大事には至りませんが、子供、特に乳児が感染すると、ひどい咳で呼吸停止してしまうなど、命に関わることがあります。日本では3種混合ワクチン「トリビック」が使われています。
※副反応はおよそ半数の方に認めますが、その多くは注射部位の痛み、腫れ、かゆみ、発赤、熱感などで、重篤な副反応の頻度は高くありません。
※妊娠27週~36週で接種することが推奨されています。
抗体が赤ちゃんに届くまでに2週間程度要しますので、この期間内で早めに接種することをお勧めします。
赤ちゃんへの影響
生後6ヶ月未満の赤ちゃんは免疫力が弱く、この時期に百日咳菌に感染すると、高い確率で入院が必要になります。そのため、WHOの推奨もあり、米国、欧州などでは、全ての妊婦さんが妊娠中に百日咳含有ワクチンを接種することを推進しています。お腹の赤ちゃんのためだけでなく、お母さん自身の感染も予防できます。
※ワクチンは不活化ワクチンで、妊娠中に接種しても赤ちゃんには影響ありません。
【料金】
2,700円/1回
※お母さんが妊娠中にワクチンを接種することにより、胎盤を通じて抗体が赤ちゃんに届けられ、お母さんも赤ちゃんも免疫がある状態を作ることが期待できます。生後6か月までの乳児を守るためには、過去の感染やワクチン接種歴があっても、妊娠のたびにワクチンをうつことが必要です。
RSウイルスワクチン
RSウイルスはウイルス性肺炎の主な原因で、ほぼ全ての乳幼児が2歳までに感染するといわれます。「アブリスボ筋注用」というワクチンを妊娠中のお母さんに接種することにより、乳児期の赤ちゃんのRSウイルス感染による重症化をかなり減らすことができます。
※副反応として、約40%の方に注射部位の痛み、約30%の方に頭痛、筋肉痛を認めます。重篤な副反応の頻度は高くありません。
※妊娠27週~36週で接種することが推奨されています。
抗体が赤ちゃんに届くまでに2週間程度要しますので、この期間内で早めに接種することをお勧めします。
赤ちゃんへの影響
生後数ヶ月以内の乳児が感染すると重症化して、呼吸停止してしまうなど、命に関わることがあります。
※ワクチンは不活化ワクチンで、妊娠中に接種しても赤ちゃんには影響ありません。
【料金】
30,300円/1回
※お母さんが妊娠中にワクチンを接種することにより、胎盤を通じて抗体が赤ちゃんに届けられ、お母さんも赤ちゃんも免疫がある状態を作ることが期待できます。生後6か月までの乳児を守るためには、過去の感染やワクチン接種歴があっても、妊娠のたびにワクチンをうつことが必要です。
水ぼうそう
全身のかゆみや発熱、肺炎、髄膜炎など様々な症状を起こします。大人が感染すると重症化しやすく、治っても免疫が低下した際に帯状疱疹を発症する危険性があります。同じ部屋にいるだけでも感染(空気感染)するほど感染力の強いウイルスです。
赤ちゃんへの影響
妊娠初期(20週まで)にお母さんが感染するとおなかの中で先天性水痘症候群という病気になる可能性があります。手足の形成がうまくできなかったり、目や頭への障がいが起こります。
【料金】
6,600円/1回
【接種回数】
計2回の接種が必要です。対象の感染症にかかったことがなく、計2回に満たない方は接種を受けましょう。
(接種歴が不明な場合も含みます)
おたふくかぜ
熱が出て、ほほやあごの下のあたりが腫れます。頭痛や食欲低下、筋肉痛も一緒に起こる場合があります。大人が感染すると高熱、腫れや痛みが強くなり、耳が聞こえづらくなるなどの後遺症が残る場合もあります。
赤ちゃんへの影響
妊娠初期(20週まで)に感染すると、流産率が高くなったり、低出生体重児となる傾向にあります。日本ではワクチン接種率が約40%(※「2015-2016年にかけて発症したムンプス難聴の大規模全国調査 」より)と低く、今後の流行に備えて接種を推奨しています。
【料金】
4,800円/1回
【接種回数】
計2回の接種が必要です。対象の感染症にかかったことがなく、計2回に満たない方は接種を受けましょう。(接種歴が不明な場合も含みます)
帯状疱疹
帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスが原因で水ぼうそうが治った後もウイルスが体内に潜み続ける特徴があります。そのため過去に水ぼうそうに罹ったことのある人は免疫の低下、疲労・ストレスなどでウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症します。
【発症率】
特に50代頃より発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症します。そして約6%の割合で繰り返し発症する場合があります。
【料金】
22,000円/1回
※市町村によって補助金が出る場合がございます。詳細はお住いの市町村へお問い合わせください。
インフルエンザ予防接種
発熱や倦怠感、頭痛、のどの痛みなどが主な症状ですが、気管支炎や肺炎といった合併症や脳症など重症化する場合もあります。咳による空気感染で冬に流行する感染症です。マスク着用、手洗い・うがいを心がけましょう。
妊婦様も接種可能です
インフルエンザのワクチンは不活性化ワクチンのため、妊婦様も接種することができます。妊娠中の感染は重症化や早産のリスクが高くなる場合があります。移行抗体により新生児をインフルエンザから守る効果も期待できます。妊婦様自身の予防だけではなく、赤ちゃんのためにも積極的に接種をしましょう。
【料金】
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